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タンパク質が足りないよ

 日本の自給自足率(カロリー)全体38%と上昇傾向もなく、米は98%で死守、野菜は78%、小麦が17%、肉類に至っては15%と外国産頼み。

 世界人口77億人から44年後(2064)にはピークの97億人になると推測。タンパク質が不足しだし取り合いが予見される。日本の10年後は極端に生産人口が減りGDPも減少と共に貿易力が下がり稼げない国となり、自給自足率を上げられなければ食糧事情に大きな影響が考えられる。

 アフリカでは現在豚肉など肉食需要が急増、米国や中国では人工肉市場が広げられ、中国ではネスレが人工肉の工場拡大を始めている様子。人工肉230g445~900円でインターネット販売とか。

 人間の血となり肉となるたんぱく質は肉類や魚類・豆類などに含まれ、別名プロティン~ギリシャ語で第一人者「俺は一番偉いんだ!」的存在で、三大栄養素タンパク質・糖質・脂肪の中でタンパク質は糖質・脂肪の代役が出来るがその逆はない。

タンパク質を多く含み環境にも優しい昆虫食。昆虫は4億年前のデポン紀から生息し地上生物の4分の3が虫類。我々ホモサピエンスの祖先たちからも随分食料としてお世話になっていたようで、男の子が昆虫や魚とりを好む行動が残っているのかも…。

 昆虫食をしない地域は牛や豚など脊柱動物の種類が多く昆虫が少ない欧米に多く、脊柱動物が少なく昆虫の多い東南アジアやアフリカでは食料としている。これを最善採餌理論と言うそうな。

 日本でも多種多様の昆虫食がありイナゴ、蜂の子、蚕、ザザムシ、バッタなどの幼虫や蛹(サナギ)、薬用に利用されたりもしている。虫食を一番食べているのが昔魚が入手しずらい~海なしの長野県。

 最近話題になったのが無印良品で発売されたコオロギのスナック菓子は即完売とか。アブラゼミはナッツ味、ハチの子は甘くてクリーミー、ザザムシは川海老味、イナゴは小海老味、信州では地蜂の姿が見える煎餅や昆虫佃煮が土産物として古くから売られている。

 生野菜に昆虫の混入シーンが昔よくあった。昆虫が食べるのだから安心~熱処理すれば無害でタンパク質も摂取できる。何と言っても農薬レス。

 米国食品衛生局では芽キャベツ100gにアブラムシなど40匹までは許容レベル。殺虫剤混入するより自然物の昆虫混入の方が無害とされている。

 レイチェル・カーソン(米)の著書「沈黙の春」では農薬を使用することは害虫の天敵をも殺してしまい、かえって害虫を増やす結果になると主張。  【田所】 (*2020年執筆)

 

写真提供:楽天市場