北海道の鉄道の歴史は、手宮~札幌間が最初で1880年(M13年)開業。続いて石炭、鉄鋼、港湾鉄道網が中心となっていた1892年(M25年)室蘭本線が官営鉄道として岩見沢~室蘭間開業した。
鉄路なし札幌~千歳間は裏街道となり追分などが栄えて、札幌の病院へ行くも千歳から三川まで馬車などで行き汽車に乗る。
千歳~札幌間に鉄道が来たのが、室蘭本線開業から34年後~1926年(T15年)98年前の8月21日に北海道鉄道(株)が苗穂~沼ノ端間開業した。
小樽新聞社が10月汽車で観楓会(千歳サケマス孵化場)旅行で千歳村が会食のお手伝いをする事となり、北海1号機が謝礼飛行で千歳上空を舞う事を知り、村民150人2日間で手作り着陸場を作り、10月22日2千人近くの村人たちが、着陸した同社北海1号機と出会い、未来~国際空港への道を歩み始めた。
札幌からの乗り換えだが旭川まで特急列車「ライラック、カムイ」があり、南千歳駅乗車だが室蘭へは「すずらん」、帯広へは「とかち」、釧路へは「おおぞら」、函館へは「北斗」と全席指定席に変わり、指定券がないと乗車出来ず実質的値上げ。続いて全体の料金値上げも聞こえている。
鉄路大動脈となった千歳線は大過密。千歳駅発札幌方面行き下り05:40始発から終電23:13発の電車数は貨物列車を除き、千歳発~札幌方面への片道特急電車から各駅停車の列車1日平均約150本数。
1時間に平均7.5本で上りを足すと約300本が往来している。その中で快速エアポートは上下180本。従来のエアポート便から更に新スタイルとして、千歳駅、恵庭駅、北広島に停車しない特別快速エアポート便、区間エアポートでは新千歳空港駅~北広島駅までの区間にある無人駅のサッポロビール庭園駅や長都駅等を含む8各駅停車もある。
98年前室蘭線より遅れての夏スタートした千歳線の鉄道が運んだのは汽車だけではなく、布張りの翼をつけた小さな飛行機の初飛来・着陸と、未来に向け大空仰ぐ先人達の大きな夢だった。【田所】
写真提供 しづか号:小樽総合博物館 北海1号機:千歳市 D51 キハ183系:安平町鉄道資料館