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SM(スーパーマーケット)から大型店GMSと時代が進み、「良い物を安く~」の理念の下、ダイエーの売上高が三越を抜いて当時のトップとなったが、ダイエーの名称は残るもののイオンに吸収され、今ではセブン&アイとイオンの2大企業が奮戦を続け合っている。
創業者は伊藤雅俊氏。1920年(大正9年)東京浅草で伊藤氏の叔父が小さな用品店『羊華堂』を4件営み、そのうちの1軒を昭和15年伊藤氏の兄に任されてたが戦災で焼失。戦後伊藤氏の母と兄が北千住で戸板一枚で商売するも兄急死。
伊藤氏は三菱鉱業を退社して後に小さな用品店を大型店へ導き、伊藤羊華堂の名称に変えカタカナ文字とした。
当時のダイエーは良い品で安ければ皆が買うという売上至上主義。伊藤氏は単品管理(利益管理)と言う地味な経営方針で現在に至り、例えばロフトや赤ちゃん本舗など関連企業の商品をCVS、7・11近隣店舗で購入できるセブンチャネルなど様々な業態開発を行っているが10~20年後はどうなっているか、変化速度に目が離せない。
米国ミネソタ州ノースレッドウッド駅のリチャード・シアーズ駅長は、ある日駅に腕時計の入った箱が届き、シカゴの宝石商が誤って送ったことで卸売業者が拒否。シアーズ駅長が買い取って仲間たちへ売りさばき、味をしめて後に通信販売を始めた。
西部劇映画「シェーン」にもシアーズ・ローバックの分厚いイラストのカタログが出演しているなど古い歴史が物語るシアーズ・ローバックは、全米に大型スーパーを展開し通信販売と合わせて広大なアメリカ大陸へ供給を続けていたが、新たなインターネット通信販売に対抗できず2018年破産法申請に追い込まれた。
SNS等でのバーチャル商売が盛んになり運送業も共に栄えているが、10年先あたりから日本の生産人口は減少し運送業界にも限界が生まれ、近隣には既にリアル小売店舗が無いというスパイラルが予見。配達員がいないんだってば…と。しかも2025年問題として団塊の世代が後期高齢者に加わり、介護福祉にも人がいないんだってば…の悲痛な声が未来から聞こえてきそうな感じ。
伊藤氏が以前言っていた「お客様は買ってくれない、銀行はお金を貸してくれない、業者は卸してくれない~から商いは始まる…と」商いは飽きることなく知恵の出し続け合い、変化対応が出来なければ生き残れないのは今も昔も。【田所】